これまでも。これからも。
未来に挑戦しつづける。
WHAT WE THINK
- AI・IoTの専門知識×コーディネーター
- 化学商社として培った製造に関わる知識や経験をもとに、 AIやIoTの関する専門知識を掛け合わせてコーディネーターとしての役割を担います。またAIやIoTの技術力に長けた多くのパートナー企業様と連携し、お客様の課題ごとに最適なソリューションを実現します。
WHAT WE DO
- 製造業のさらなる発展
-
お客様のお困りごとは多岐に渡るため、我々も幅広いソリューションラインナップをご用意しております。
「AIを活用した画像認識と外観検査」
「センシングと異常検知・予兆保全」
「データの取得と見える化」
「歩留まり改善のためのデータ解析」
「データの利活用と施策立案」
「在庫管理システムの構築」
「顧客管理データベース構築」・・・etc
TALK SESSION
私たちの活動について
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田村 俊和
化学品事業部 兼 AI・IoTソリューショングループ
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角張 賢吾
QOL事業部 兼 AI・IoTソリューショングループ
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西久保 貴洸
自動車事業部 兼 AI・IoTソリューショングループ
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山本 賢
化学品事業部
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山口 徹
AI・IoTソリューショングループ グループ長
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北村 遼
取締役執行役員 AI・IoTソリューショングループ担当
デジタル技術でどんな課題を解決していくのか
- 山口
- 当社は化学商社として創業し、事業拡大してきましたが、現在ではAI・IoTに関するソリューション事業も手掛けています。AI・IoTの課題解決と一口に言っても少し漠然としてますよね。実際にメンバーの皆さんはお客様からどのような相談や引き合いを受けていますか?
- 田村
- 「人手がかかっているところを何とかしたい」というのはお客様から多く相談を受けますね。外観検査や予兆保全など。これまで匠の技術を伝承し続け、発展してきたことが最近では担い手不足でうまくいってなかったり、そもそも人手をかけることが厳しくなってきていたりと。やはりこのテーマはお客様が今まさに困っていることだと感じます。
- 西久保
- 自動車業界においても同様に感じています。私は東海地区でお客様にAI・IoTソリューション提案をさせてもらっていますが、外観検査をはじめとして生産管理や在庫管理などで省人化についてのお話を多くいただきます。また自動車部品において品質管理は非常に大事なので精度の高い検査を実現することが重要なポイントです。
- 山口
- なるほど。化学品事業ではどうですか?
- 山本
- 私が担当させていただいているお客様はものづくりに関わる会社様が多いです。ものづくりに使われる原料を生み出す会社、材料を加工する会社、またそのための機器や設備を作っている会社もあります。その中で皆様よくおっしゃるのが、省人化を図って改善できた部分のリソースを本当に注がなければならない部分に充てたいということです。
- 角張
- そうですね。それはQOL※1事業部でもあります。フィルムやシートの欠点検知は自動化が進んでいますが、まだまだ人が判断しないといけない部分も多く、画像認識・解析にAIを活用することでより省人化を図れる可能性があります。当社はこれまで原材料や資材の面からお客様の生産活動また生産効率の向上に寄与してきました。これがAI・IoTの分野になってもベースの考えは一緒ですね。
- 山口
- AIやIoTと聞くと一見、化学商社とは離れたものに感じるかもしれませんが、お客様の生産活動にお役立ちするという面で共通項は多いですよね。
- 北村
- あとはご提案の中でお客様と議論していると、必ずしもAIやIoT技術を使わずとも、課題解決できるものも見えてきますね。例えば、工場で手書きで書いている作業日報の電子化とか。
- 田村
- 日報データの電子化ができると遠隔でも確認できたり、他のシステムと容易に連携できるなど効率的になりますね。
- 北村
- そうですね。でも電子化といってもOCRなどでただ単純に書類を電子化しましょうではなくて、スマホやタブレットに直接打つことができればより効率的です。そうするとエクセル入力やアンケート画面に答えるぐらいのシンプルなUIが重要ですが、意外となかったりします。あとフォーマット作成にプログラミングが必要だったり。
- 角張
- 電子化ソリューションというだけで一括りにはできないですね。
- 北村
- 当社としては、詳細なヒアリングでお客様の現状やニーズをしっかり把握して最適な解決策を考えることが大事です。そのためにも商社の強みを生かしてソリューションのラインナップは幅広く用意することも重要となってきます。AIやIoT技術を中心としながらも、デジタル技術によって様々な課題を解決していくという意味では広くDX※2に取り組んでいきたいですね。
「化学」「商社」だからできることと目指す役割
- 山口
- 皆さんは化学商社としてAI・IoTソリューション事業を展開することの強みや意義は何だと思いますか?
- 角張
- 当社は化成品の販売から始まり樹脂や資材まで広げて、長らく製造業の現場を見てきています。逆にAIやIoT技術に長けた会社が必ずしもものづくりに詳しいとは限りません。我々はその間をつなぐことができる存在だと思っています。
- 山本
- そのために商社としてAIなどの専門知識についても勉強する必要があるわけですよね。
- 角張
- 日本ディープラーニング協会のG検定をメンバー全員取得したのもそうですし、設備やセンサーといったハード面についてもより一層知識を深めていくつもりです。
- 西久保
- あと普段営業活動をしている中で、私たちの取り組みをしっかり説明させてもらうとほとんどのお客様は「なるほどね」と言ってくださいます。原材料や資材でソリューションを考えることとデジタル技術でソリューションを考えることはあまり変わらない印象です。
- 田村
- 例えば、添加剤をお客様にご提案することってソリューションなんですよね。とある添加剤でお客様が困っていることを解決するというのは本質的には変わらないです。
- 山口
- お客様のお困りごとを125年以上の間、解決してきたわけですよね。最初は化成品で解決して、樹脂や資材で解決してきて、そしてそこにデジタル技術も加わったと。
- 北村
- 連続性がしっかりあるんですよね。
- 山本
- そうですね。材料で配合を変えたものを試作機で同条件のもと製造し、できたものを評価して「これであれば成形時間が短くて済むね」とか「次の工程がやりやすいからこっちの方がいいね」というように、材料開発をやってきた経験にAI・IoTというもう一つ違う手法を組み込んで幅広くご提案できるというのは、化学商社ならではの強みだと思います。
- 北村
- そのように考えていくと商社とは何かということをこの事業を通じて考えさせられますね。
- 角張
- そうですね。世の中の変化の中で困っていることも様々変化していきます。
- 北村
- コーディネーターと言うと月並みな表現かもしれないですが、でも商社の役割としてそういった変化の多い中で“つなぐ役割”ってすごく大事だと思います。我々は自分たちだけでソリューションを作る以上に、お客様と色々な強みを持った会社や人をつないで課題を解決するという役割が欠かせません。またお客様にとって我々が“つなぐ価値”があるかどうかをしっかり考え、判断することも大事ですね。
- 山口
- ただつなぐだけの役割ではダメですよね。解決に向けて本当に前進できるフォーメーションを組むことが必要です。
- 西久保
- そう考えると、お客様が困ったときにまず頭に浮かぶ会社が“北村化学産業”というのが理想ですよね。原材料であっても資材であってもシステムであっても。
- 一同
- そうそう。
- 角張
- すごく大事な考え方ですね。それは裏を返せば、お客様のお困りごとをたくさん解決できていることの証ですし、そうなっていかないといけないですね。
課題解決のその先に
- 山口
- 今後のAI・IoTソリューション事業の活動の中でやっていきたいことはありますか?
- 角張
- 今本当に多くのご相談をいただけています。例えば一部ですが、ある製品の汚れやキズを目視検査されているのを、AIを使って自動化するテーマですとか、製造機械の振動をセンシングして異常停止の予兆をつかむことで最適なメンテナンスのタイミングをお知らせするテーマなどがあります。一つ一つのテーマは「外観検査」や「予兆保全」といった言葉で括れても、お客様ごとに環境も違いますし、製造条件や検査項目ももちろん異なります。お客様の目的を実現するためには、そのお客様の条件に合うかどうか細かく聞いて調整していく必要があるのでまずはそこをしっかりとやっていきたいですね。
- 田村
- 私もある工場の研究開発部門のお客様で、人間の目で“職人の勘”的にやっている試験をAIに置き換えられないかというお題をいただきました。これができると省人化につながるのですが、そのお客様はその試験データをAIが解析することで、現在検査員が捉えられていないような指標まで数値化し、開発にもフィードバックしたいとの要望をいただきました。さらには試験に使う材料や水を節減できれば工場の廃棄処理や排水の改善にもつながると。
- 山本
- 単純な省人化だけではないですよね。省人化できて解析データを開発へフィードバックできて環境対策にも貢献する。
- 田村
- そうですね。ソリューション導入効果をどこまで視野に入れて企画するか、非常に大事なことだと思います。
- 山口
- そのためにはPoC※3はもちろんですが、やはりその前の要件整理も大切ですね。
- 角張
- 要件をしっかり整理して全体の企画を固める。そしてまずはスモールに実験を行って本提案を行う。スモールスタートでしっかり実証実験をしてから進めていくのも当社の特徴かもしれませんね。
- 西久保
- そう思います。当社が化学商社として日頃からお取引させていただいている強みがここにも発揮されていると思います。
- 北村
- あと私はお客様と共同開発していきたいですね。ソリューションを導入して解決できて…というのももちろん良いのですが、さらにそれをお客様やパートナー企業様と一緒に世の中に展開していくというのもポイントだと思います。
- 山本
- より発展的なソリューションの展開ですね。
- 北村
- そうですね。ある会社様で課題を解決できたら、そのソリューションをお客様と一緒にプロダクトとして開発して、業界全体の課題解決に貢献していきたい。もちろん一定の条件で共通の課題を解決できなければいけませんが、チャレンジングで社会的意義もある取り組みになると思います。
- 山口
- それを聞いて思ったんですが、私たちのソリューション紹介のリーフレットにはご提案のフローを載せているページがあります。
- 西久保
- 課題抽出から一次提案、ブラッシュアップし“再提案”、最後に導入と書いているところですよね。
- 山口
- そうそう。そこでわざわざ“再提案”と書いているのも理由があって、私たちはお客様と“二人三脚”で解決に向けて取り組みたいというのをそこにも込めています。課題解決が目的なので課題を詳しく知ることが大事だけど、課題周りのことをお客様レベルで最初から我々が理解するのって難しい。逆にデジタル技術の方もしかりで細かな要件定義が最初から見えるわけじゃない。だからこそ密なやりとりを目指す取り組み姿勢が大事だと思うんです。“二人三脚”でやっていけば実装前の認識のズレを減らすことができるし、導入後も効果検証の共有、さらなる施策の立案、そしてお客様とのプロダクトの共同開発と…どんどん発展性が高まっていくと思います。
- 北村
- そうですよね。簡単には答えが出ないことの解決に挑戦するわけで、「この会社はとことん一緒にやってくれるんだ」と思っていただける会社でないとダメですよね。
- 角張
- そう思います。商社の当社が持つべき姿勢として非常に大事です。
- 北村
- 一見当たり前に思うかもしれませんが、課題解決のその先にお客様との共同開発など“共創”の取り組みを目指していく上では、改めて心に刻んでおきたいですね。
- 山口
- ぜひ今後もお客様やパートナー企業様と“二人三脚”で課題解決に向けてしっかりやっていきましょう。
※1 Quality Of Life
※2 Digital Transformation
※3 Proof of Concept
※2 Digital Transformation
※3 Proof of Concept